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ある知人の話だ。数日前に大量出血があり病院に緊急搬送されたそう。緊急輸血で一命は取り留めた。

だが、その大量出血の原因は10か月前に受けた手術にあったらしいのだ。術痕が塞がってなかった。

 

彼は10か月前に急性進行性の癌を患い、緊急の手術が必要で、余命半年から2年を宣告されていた。

彼の手術を担当したのは若い外科の名医だった。普通なら開腹手術のところをカテーテルで成功させた。

 

傷跡も殆ど残さず、その若い外科の名医は難しい大手術をカテーテルで意図も簡単にやってのけていた。

医療テレビでの“外科の名医の神業”の様にも思える。彼の癌の手術はその神業で成功したかに見えた。

 

大手術成功の後に思わぬ“落とし穴”があったのだ。術後に自然に溶ける筈の糸の一部が残っていた。

術痕が完全に塞がって無かったのだ。これがあの大出血の原因だった。大量出血で命の危険があった。

 

輸血などの緊急処置をして一命を留めた後の、翌日にやって来たのが例の“若い外科の名医”だった。

知人の傷口を診療し「原因が分かりました。この糸が残っていたのです」と出血の原因を突き止めた。

 

ベッドの上で局所麻酔をして糸を除去し数針縫って傷口を塞ぐ処置をした。抜糸は年明け早々にする。

しかしだその“若い外科の名医”が発見した大出血の原因とは、彼の“医療ミス”では無かったのか。

 

その“若い外科の名医”は大出血の原因を解明し治してあげたと“得意げな表情”に見えたそうだ。

知人はその事に腹が立ったそうだ。“医療ミス”をして置きながら“施しをした”様に振舞っている。

 

知人は本来必要の無い医療費が嵩んでしまった。逆に“医療ミス”をした病院側が儲かっているのだ。

米国ならば「医療訴訟」になってもおかしくないケースだ。少なくとも知人の医療費が無料になるべき。

 

そんなこんなで、知人と“若い外科の名医”との関係は感情的にギクシャクしてしまっているそうだ。

しかし知人は“若い外科の名医”に感謝している。あの手術が成功していたから今の命があるのだと。

 

癌の手術の成功の後、外科や内科の医師団から彼には「筋トレやスポーツ」OKが出て居るそうだ。

回復も順調だそうで、その知人は普通の生活をしている。手術前の余命宣告も取り消されるのだろう。

 

知人は“若い外科の名医”に感謝をしている。ギクシャクしてしまった関係も解消したいと願っている。

その“若い外科の名医”には今後更にキャリアを積んで“大成”して欲しいと願って止まないそうだ。