280 S_Up


11年前に発売されたSONY DSC-RX100M3には「全画素超解像ズーム」というズーム技術が内蔵されている。

これを試す目的でユアスタの公開練習に行ったのだが、痛恨の設定ミスで評価するデータが得られなかった。

 

そこで急遽「うみの杜水族館」に出かけてサンプルデータを事に事に撮る事にした。被写体にはペンギンを選定。

SONY DSC-RX100Mにはツァイス製の24-70mm(F1.8-2.8)レンズが付いているが、テレ端側でサンプルを撮影。

 

まず、光学ズームでの焦点距離70mm、20Mサイズのエクストラファイン(以下、同じ)で高画質である。


70 S


次に、全画素超解像ズームを使った焦点距離140mmだが、十分に使えそうな高画質が得られている。


140 S


次は、デジタルズームを使った焦点距離200mmである。粗が目立ちとても使えそうにない画質だと思う。

200 S 10M


ここからはCanon Neural network Upscaling Toolを使用して全画素超解像ズームの画像をアップスケーリング。

まずは焦点距離200mm相当にしたもの。デジタルズームの場合とは雲泥の差で十分に使えそうな画像だ。


200 S_Up


次は焦点距離280mm相当にしたもの。やや粗が出始めて来た感じがするが、まだ使えるかも知れない。


280 S_Up


焦点距離400mmと560mmを以下に示すが、ここからは使用に絶えないと言えるだろう。

400 S_Up_Up

560 S_Up_Up




SONY DSC-RX100M3全画素超解像ズームの実用性をテストした。焦点距離140mmまではかなり使える。

その後は最新のアップスケーリング技術を併用することで、焦点距離280mmまでは実用的だと思われる。

 

RX(コンデジ)で動体補足力を求めるならDSC-RX10M4(24-600mm)DSC-RX100M7(24-200mm)を選ぶべき。

DSC-RX100M3は光学ズーム域を24-70mmと無理をしていない分、静止画の画質は上記2機種を上回るかも。

 

DSC-RX100M3の設定は静止画、スポーツを問わず「プレミアムおまかせモード」「おまかせモード」で良い。

「スポーツモード」や「ポートレート」などを自動で最適な設定を選んでくれる。これは簡単で便利な機能だ。

 

ソニーRXシリーズがコンデジでありながら中級ミラーレスを凌ぐ高画質を得ているのには設計思想がある。

レンズ交換式とは違い、最初に高画質なレンズがありこの性能を最大限に発揮するボディを設計しているのだ。

 

特に最高峰モデルDSC-RX1RM2に至っては、高級ミラーレスを超え、中判カメラに迫る超高画質を誇っている。

DSC-RX100M3も個人的な感想だが、高級ミラーレスの画質と遜色の無い高画質の静止画が撮れていると思う。