【柏】工藤、ＡＣＬ準決勝で「ぶっ倒れても」決勝弾だ！

　◆アジア・チャンピオンズリーグ　▽準決勝第１戦　柏―広州恒大（２５日・日立柏スタジアム）

　柏の日本代表ＦＷ工藤壮人（２３）がリベンジのゴールを誓った。２４日は日立柏サッカー場で公式練習と会見を行い、昨季ＡＣＬで１分け１敗の宿敵・広州恒大に対して「機を見てしっかりと仕留めたい」と気合を入れた。平日開催ながらチケットは約１万２０００枚がさばけ完売目前。敵地で行われる１０月２日の第２戦を優位に迎えるには、今季ＡＣＬ１０戦６発のエースの爆発が不可欠だ。

　工藤は強い覚悟を示した。「ぶっ倒れるまでピッチで自分の気持ち、プレーを表現する」。２週間で５試合。１８日のＡＣＬ、アルシャバブ戦から１０月２日の広州恒大との準決勝第２戦まで、ＡＣＬとＪリーグの試合が交互に続く。サウジアラビア・リヤドと中国・広州への移動も含んだ超過密日程も苦にはならない。

　連戦の真っただ中でも、工藤の自信は揺るがない。「準決勝まできて、日本の方々の気持ちも背負っている。体のどこが痛いとか、疲れているとか言っても始まらない。機を見てしっかりと仕留めたい」と今季ＡＣＬ１０戦６発のエースは堂々とゴール宣言した。体調管理にも最大限の気を使い、海外との移動で夜に到着する場合は機内での睡眠を我慢する。チーム全体でコンディション調整に取り組み、ＭＦ大谷主将は「２年続けて出て、経験や慣れというのは大きい」と話した。

　準決勝の相手、広州恒大はアジア最強ともいわれる。大手不動産会社をスポンサーに、潤沢な資金力をバックに実力ある外国人アタッカーをそろえる。工藤は「勝ち進めば絶対に当たる、避けては通れない相手だと思っていた」と話す。今季加入し、中国リーグとＡＣＬの２７戦で２４得点のブラジル人ＦＷエウケソンは昨夏に柏も獲得に動くなど注目の２３歳。ネルシーニョ監督（６３）は「昨年、ボタフォゴ（ブラジルリーグ１部）でまだ駆け出しの頃に見ていた。フィジカルもスピードもある選手」と警戒する。

　相手の背番号９・エウケソンを抑え、柏の９番・工藤が試合を決める。昨季はグループリーグで対戦し、アウェーは１―３で敗れた記憶が残る。「厳しい現実を突きつけられたのは頭にある。強い相手に日本の代表としてどういう戦いができるか楽しみ」と気合十分。チーム最多となる今季公式戦３９試合目で、アジアの強敵を打ち破るゴールを奪う。

報知新聞 20013.9.26