2009年、夢をありがとう!

 天皇杯準決勝

 ガンバ大阪 2-1 ベガルタ仙台


 2009年のベガルタ仙台が終わりました。
 惜しくも天皇杯は準決勝で敗退となりましたが、今年のベガルタはよくやりました。

 悲願のJ1復帰を叶え、J2優勝を成し遂げました。完全昇格達成です。
 そして、天皇杯でも初の準決勝進出、サポーターを「国立」の舞台へと招待してくれました。

 入替戦で無念の涙をのんだ昨年と比べると、本当によくやったと思います。
 今年は選手とサポーターに一体感があって、まさに共闘し合えた年であった気がしています。



 天皇杯準決勝の試合の経過です、開始3分にガンバに先制されてしまいます。
 強い西日が目に入ったのでしょうか、最少失点の林のクリアミスをルーカスにオーバーヘッドで決められてしまいました。

 そういえば攻守の側が入れ替ってましたね、あとで分かったのですがコイントスで勝ったガンバが東側を取ったのだそうです。
 流石、天皇杯で連覇を狙う百戦錬磨のガンバですね、国立競技場をよく知っているのでしょう。

 前半はガンバのリードしたペースで試合が進みましたね。
 早々に背負ったビハインドの焦りと、代表クラスを揃えるガンバの個人技をなかなか崩せませんでした。

 ただ、ポールに跳ね返されたFW中島の惜しいヘディングなんかもありました。
 アクロバット的なワンタッチパスを7、8回続けてガンバの選手を圧倒したシーンもありました。

 そして、後半13分でした、MF関口のドリブル突破からのゴール前への横パスに、中原が反応し同点弾を叩き込みました。
 またまた関口のアシストです。しかも、得意のドリブル突破からのでした。

 後方からのパスを受け、右サイドエンド付近で立ちはだかる山口に対して、自らヒールパスをし体を反転してドリブル突破を開始。
 2人目を抜いて、遠藤が前に割り込んで来るとゴール前に横パスを繰り出しました。これをFW中原が足でゴール右上に叩き込みました。

 その瞬間、1万5千人から2万人も詰め掛けた国立競技場のベガルタ大応援団席から巨大な歓声が沸き起こりました。
 アウェイ準決勝の国立競技場は圧倒的にベガルタサポーターが占めていました。この瞬間、これまでの劣勢の鬱憤から一気にそのエネルギーが解放されたみたいな感じでしたね。

 多分、この得点が無かったなら、サポーターたちは国立での鬱積した思いを抱えたままそれぞれが帰路に着き年越しを迎えなければならなかったでしょう。
 ベガサポの中に居た僕自身、この得点で、国立の準決勝の舞台での気持ちを発散させることが出来て救われた気がしています。

 その後、再びルーカスに追加点を挙げられ、そのままゲームセット。
 試合は敗れましたがベガルタは善戦したと思いますし、なぜか後味はすっきりしたものでした。


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 今回の国立での天皇杯準決勝には、史上最大のベガルタサポーターが詰め掛けました。
 2万5千人入った国立競技場の大部分をベガサポが占めたのでした。

 バスでの応援ツアーも過去最大のものになりました。
 トップツアーがバス35台、JTBが10台と合わせて45台もの応援ツアーなのでした。

 僕もこのツアーに参加したのですが、早朝の仙台駅前が凄かったですね。
 このバスの台数と参加者の人数、W杯並みの観客の大移動って感じです。

 朝7時の仙台出発に合わせて早朝3時の起床に始まり、帰って来たのが午前様ともう24時間労働だったのですね。
 よくテレビで24時間番組をやってますが、ベガサポ1万5千人から2万人がそれに近い状態だったのです、凄いですね。

 高速道路のパーキング(SA)なんかも凄いことになってました。
 東京まで2回休憩があるのですが、入った高速のSAはもうベガルタサポーターでいっぱいでした。

 45台ものバスが高速道路を並んで行く姿も想像すると凄いのですが、サービスエリアではそれが現実に見えるわけです。
 サービスエリア・ジャックのような感じで、売店も食堂もトイレもベガサポのピラニア軍団でごった返しておりました。

 それから、僕の乗ったT○観光の運転手さん、ちょっと飛ばし屋さんだったんですね。
 高速の途中で他のベガルタ応援ツアーのバスやらトラックやらをどんどん追い抜いて行ったのです。

 追い抜くときのスピードで、大体10キロ位速かったです。
 このバスのスピード・リミッターは大丈夫なのかなと、少し心配になったのでした。

 国立競技場では圧倒的にベガルタの声援が、ガンバの声援を上回っていたと思います。
 ガンバも大応援団なのですが、ベガルタのはそれをずっと上回るものでしたね。

 試合中もそうでしたが、試合後が特に印象的でした。
 勝った方のガンバの声援ではなく、「ベガルタ仙台」の連呼がずっと鳴り響いていました。


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 少なくとも、サポーターについてはベガルタはJ1でも上位なのだと思いますよ。
 犬飼会長の話が今朝の河北新報に載ってました。「十分にJ1で通用するサッカーをしている。いいサッカーだった。・・・(中略)・・・なかなかいい光景、さすがにJ2であれだけの観客を動員しているチームだなと感じた。」

 「十分にJ1で通用する」というのは嬉しいですね。
 J1の上位チームに勝てる実力を付け、10位以内に入ることが2010年の目標になるのでしょう。

 J1上位チームとの大きな差異は、まず資金力ですよね。
 これは観客動員数だけではどうにもならない。大スポンサーの獲得が必要なんです。

 仙台を拠点にする大企業が少な過ぎます。
 ソニーなんかは仙台が発祥の地なんですが、現在は本社が東京にあるし、そのソニーもJFLにチームを持ってますしね。

 今のベガルタの資金力では、代表クラスの選手なんかを集めるなんて不可能なんですね。
 これだけ人気と集客力があるのですから、何処か全国的視野でスポンサーさんないですかねぇ?

 もしも天皇杯でベガルタが優勝していれば、ACLでベガサポが海外遠征だとか選手も外国チームとの試合を経験出来たでしょう。
 この夢は叶いませんでしたが、ベガルタ仙台がクラブチームとして、将来目指すものが見えて来たのが今年であったのだとも思うのです。

 J1に昇格したのですから次の目標が必要です。それはJ1に定着するでは物足りない気がします。
 来年に直ぐには無理かも知れませんが、J1で3位以内に入りACLへの権利を得ること、そして最終的にはクラブW杯へ参加することですね。



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早朝7時、多くのベガサポが国立へ出発する仙台駅バスターミナルの風景



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国立に着いての試合開始前、クラブW杯に出ていた岡山が飛び入りで応援してました



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ベガサポ、ゴール裏のアウェー応援席だけでも満杯の1万5千人は詰め掛けています



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ガンバ大阪側のホーム応援席です



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選手入場、黄金色のパネルをかざしてガンバを圧倒します



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いよいよ試合開始!



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天皇杯準決勝、プレスもカメラの大砲烈を構えます



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開始3分、ガンバが先制



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後半13分、中原が同点弾を決めました



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ルーカスに追加点を許し、そのままゲームセット



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ベスト4でベガルタの天皇杯が終わりました。選手へ、国立への招待状をありがとう!





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