オバマ大統領の米国(1) |
<大統領就任式>
盛大な儀式、お祭りであった。
日本時間の2009年1月21日午前1時過ぎ、その式典は始まった。
平日の深夜であったが、テレビでその模様を見ることになった。
他国の大統領の就任式を、これ程に全世界の人々が見守るというのは異常なことなのではないだろうか。
日本での視聴率も4、5%に上ったのだという。真夜中の視聴率がである。
米国の大統領就任式、これは伝統的イベントなのだが、本来シンプルなものである。
大統領就任宣誓をし、大統領就任演説を行った後、連邦議会議事堂前からホワイトハウスまでパレードを行うというものである。
ところが、1年半もの長い選挙戦を勝ち抜いたあとのクライマックスであり、初の黒人大統領、ブッシュ政治や経済危機からの転換への期待、暗殺への厳重な警戒感、1300万人もの草の根サポーターの存在など、盛り上がる要素が多かった。
実に、オバマ大統領の就任式への人手は200万人にも上ったのだという。
就任直後のオバマ大統領の支持率は84.0%(CNN)という驚異的な数字を叩き出した。
大統領就任宣誓をし、大統領就任演説を行った後、連邦議会議事堂前からホワイトハウスまでパレードを行うというものである。
ところが、1年半もの長い選挙戦を勝ち抜いたあとのクライマックスであり、初の黒人大統領、ブッシュ政治や経済危機からの転換への期待、暗殺への厳重な警戒感、1300万人もの草の根サポーターの存在など、盛り上がる要素が多かった。
実に、オバマ大統領の就任式への人手は200万人にも上ったのだという。
就任直後のオバマ大統領の支持率は84.0%(CNN)という驚異的な数字を叩き出した。
大統領選挙期間中「Change」や「Yes,we can」などのキャッチフレーズを駆使しての大衆への呼びかけが多かった演説は、大統領就任演説では一変している。
同じライターが書いたものなのだそうだが、実務的で過去のケネディやフランクリン・ルーズベルト、リンカーンなどの偉大な大統領の有名なフレーズからの転用などが散りばめられていたのだという。
言葉巧みに大衆に呼びかけて扇動を煽るようなものではなく、経済・外交・エネルギー政策などの基本政策への指針を述べ、国民の団結と協力を「ひとつの米国」の下に呼びかけていた。
深夜にその演説(同時通訳)を聞いていても、決して盛り上がるような派手なものでは無く、かなり練り込まれた実務的なものだという印象を持った。
同じライターが書いたものなのだそうだが、実務的で過去のケネディやフランクリン・ルーズベルト、リンカーンなどの偉大な大統領の有名なフレーズからの転用などが散りばめられていたのだという。
言葉巧みに大衆に呼びかけて扇動を煽るようなものではなく、経済・外交・エネルギー政策などの基本政策への指針を述べ、国民の団結と協力を「ひとつの米国」の下に呼びかけていた。
深夜にその演説(同時通訳)を聞いていても、決して盛り上がるような派手なものでは無く、かなり練り込まれた実務的なものだという印象を持った。
言葉を間違えて、大統領就任宣誓をやり直すというハプニングもあったようである。
これは、連邦最高裁判所長官ジョン・ロバーツ氏が宣誓文を読み間違えてしまった為であった。
オバマ大統領自身は、そこで気が付いたようなのだが、そのまま宣誓をしてしまったのである。
翌日、ホワイトハウス内で宣誓をやり直すということになった。
米国の大統領は、憲法でこの宣誓文(決まり文句)を聖書に手を当てて宣誓した時点で就任するとされている。
折角、リンカーンが使った聖書を用意してまで行った宣誓なのであったが、小さなようで大きなハプニングというケチが付いてしまった。
ロバーツ長官はかなり深く反省して詫びたようだが、2回目の宣誓ではリンカーンの聖書ではなくなってしまったようである。
これは、連邦最高裁判所長官ジョン・ロバーツ氏が宣誓文を読み間違えてしまった為であった。
オバマ大統領自身は、そこで気が付いたようなのだが、そのまま宣誓をしてしまったのである。
翌日、ホワイトハウス内で宣誓をやり直すということになった。
米国の大統領は、憲法でこの宣誓文(決まり文句)を聖書に手を当てて宣誓した時点で就任するとされている。
折角、リンカーンが使った聖書を用意してまで行った宣誓なのであったが、小さなようで大きなハプニングというケチが付いてしまった。
ロバーツ長官はかなり深く反省して詫びたようだが、2回目の宣誓ではリンカーンの聖書ではなくなってしまったようである。
<初の黒人大統領>
米国初のアフリカ系の大統領というも、オバマ大統領の大きな特徴のひとつである。
リンカーンの「奴隷解放宣言」から137年、アパルトヘイト政策(黒人隔離政策)から約50年が経っている。キング牧師の暗殺からも約40年の年月が経過している。
果たして10年程前の米国で、黒人の大統領など想像が出来ただろうか。
それが現実になった現在でも、信じられないという人々がまだ多いに違いない。
米国初のアフリカ系の大統領というも、オバマ大統領の大きな特徴のひとつである。
リンカーンの「奴隷解放宣言」から137年、アパルトヘイト政策(黒人隔離政策)から約50年が経っている。キング牧師の暗殺からも約40年の年月が経過している。
果たして10年程前の米国で、黒人の大統領など想像が出来ただろうか。
それが現実になった現在でも、信じられないという人々がまだ多いに違いない。
米国の国会議員でも黒人はまだ5人しか出ておらず、現職の上院議員はオバマ大統領しか居なかったのである。
このことは、いかに彼が突出している存在であるかを物語っている。
このことは、いかに彼が突出している存在であるかを物語っている。
オバマ大統領の誕生には、米国の近年の黒人差別是正政策が大きく貢献しているとも言われている。
これは白人と黒人を意図的に共学させたり、優秀な黒人を優遇させる教育システムである。
この結果、特別枠の奨学金などでの優秀な黒人の大学進学が促進されていると言われる。
これは白人と黒人を意図的に共学させたり、優秀な黒人を優遇させる教育システムである。
この結果、特別枠の奨学金などでの優秀な黒人の大学進学が促進されていると言われる。
また、軍隊での教育も大きいものがある。白人と黒人が命を賭けて対等に協力しあう教育システムが出来ている。
元国務長官のパウエル氏なども、こういう環境の中で、初の黒人の統合参謀本部議長にまで登り詰めている。
元国務長官のパウエル氏なども、こういう環境の中で、初の黒人の統合参謀本部議長にまで登り詰めている。
それから、独立時代や西部開拓時代や南北戦争の頃の、白人と黒人の2分割的な対峙という人種の構造から、多人種社会に変化したのも要因なのだと思う。
ヒスパニック系や東南アジア系、アラブ系などの移民が増えて、人口の構造が変わり白人対黒人だけでは無くなったのである。
ヒスパニック系や東南アジア系、アラブ系などの移民が増えて、人口の構造が変わり白人対黒人だけでは無くなったのである。
しかし、米国社会にはまだ、黒人に対する偏見がはびこっているとも言われ、現実に白人至上主義者たちが勢力を拡大させ始めているとも言われる。
ここに、初の黒人大統領への暗殺の危険性が潜在もしているのである。
ここに、初の黒人大統領への暗殺の危険性が潜在もしているのである。
→オバマ大統領の米国(2)に続く → http://blogs.yahoo.co.jp/ming_sunfield/38447501.html
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