「再逆転劇」手倉森誠監督のコメントから |
手倉森誠監督記者会見(全文) <総括> いろんなメンタルが交差したゲームになりました。まず、前半にあっさり点を取ったことができた後に、ディフェンスが少し緩んでしまいました。それで立て続けに3失点してしまったことは反省しなければいけません。 ただし、3点取られても、後半に立て直して、選手も切り替えて、2点のビハインドを跳ね返そうという時に、システム変更もしながら、選手が、ゴール前へという意識をさらに強めることで、見事逆転に繋がったところは良かったと思います。 大味なゲームになってしまったところがありますけれど、これからの残り4戦に対して、1点取った後のゲームの進め方や、最初から後半の立ち上がりのようなことを、というところで、修正していかなければいけないと感じています。 まずは、ライバルチームのセレッソに今日、3点取られた後に取って引き離したということはひとつの大きな成果だと思うので、これを次の広島戦に繋げて、またいい戦い方ができるような方向に持っていきたいです。 ■後半からシステムが変わりましたが、その際に富田選手を投入した意図を教えてください。 最初、フォワードを替えて中盤を入れるということで、ハーフタイムのロッカールームも静かになりましたが、ゲームを見ていて香川選手と乾選手に好きなようにやられてしまったところがあるので、センターバックの前のところを3枚で埋めようとしました。 ボールを取ることができて、梁と関口が4-3-2-1の2のところで広がりを持って引き出せれば、十分勝機があると前半見ていて思いました。まずはしっかりした守備からもう一回入らなければならないと感じたので、まず富田を入れました。富田の場合は、ボールを奪うことと、しっかりとフリーな選手に預けることがすごくうまい選手なので、そこに期待してメンバー交代をしました。 ■同点に追いついてすぐに中原選手を投入した意図を教えてください。 もうあの時間になれば十分前にしかけることができていたし、高い位置でフリーキックを取れれば、あとはもう中原の頭だと、とっさに頭に浮かびました。 セレッソはセットプレーの守備で少しマークを外してくれるところがあったので、最後はセットプレーだと思い、中原を投入しました。うまくいきすぎた、というくらいうまくいきました。 ■久しぶりに先発出場した中島選手の評価と、彼を含めて、サイドを突く攻撃は、今日どれくらい表現できたと評価しますか。 中島自身は90分を通してスペースで引き出そうとして、前で起点を作ろうとする意図が見えました。前半に関しては、フォワードに入れるためのひとつのパスのところが少し粗末だったので、なかなかそこには渡らなかったのですが、中島はそのところをずっと意識してくれていて、後半も持続してやってくれました。 あれくらい、取ったボールを確実にフリーの中盤の選手に繋げられた時は、中島の足元にしっかり収まったり、相手の3バックのサイドにドリブルで運んだり、というシーンができていたので、今日は、去年大活躍していた時のような中島を久しぶりに見たという感じです。 平瀬に関しては、まだ体が本調子ではなかったのかもしれないし、ボールを奪いにいく、飛び出すスピードに関しては、まだ本調子ではない感じでした。ここ2週間で鍛え直して、次に備えさせたいです。 ■今日は、菅井選手の欠場や、仙台の方が上位であるということから、引き分けでもいいという考えはありましたか。 順位は関係ないという話をミーティングでしました。今日、自分達はJ1昇格に向けての大事な試合に挑むんだ、ということを言っていました。だからセレッソに対して自分達が優位であるとかいうことは関係なしに、とにかく今日の相手のセレッソにチャレンジしていくということを意識してやっていました。 ただし、1点があまりにも早く入ったことで、少し気の緩みが出たのか、しっかり守備をしようという意識なのか、取ったボールがうまく収まりませんでした。逆にセレッソが1点を取られたことでスイッチが入ったと思いますが、素晴らしい攻撃に翻弄された前半でした。
昨日の偉大な「再逆転勝利」の指揮官の立場からの分析である。
前半で1点リードの気の緩みから立て続けに3点取られた後、どのようにして再逆転に持っていったかが判明して来る。
ポイントは以下のように整理出来ると思う。
前半で1点リードの気の緩みから立て続けに3点取られた後、どのようにして再逆転に持っていったかが判明して来る。
ポイントは以下のように整理出来ると思う。
①いい様にされていた相手の攻撃を、ボランチを2枚から3枚に厚くしたことで防ぐことで主導権を奪取出来た。
②後半開始直後の、中島の2点目がチームに心理的勢いを与えた。
③セットプレーへのマークが甘かった相手に、中原の起用で決勝点を奪えた。
②後半開始直後の、中島の2点目がチームに心理的勢いを与えた。
③セットプレーへのマークが甘かった相手に、中原の起用で決勝点を奪えた。
前半の4-4-2の隊形から、後半に4-3-2-1に変えるというのは簡単には思いつかないし、意表を突いたシステム変更だと思う。
チームと選手を知り尽くしていた手倉森誠監督だから出来たものであろう。まさに自家薬寵中である。
このシステム変更が的中して、ゲームの主導権を奪うことで、再逆転が成功したのだと言えると思う。
チームと選手を知り尽くしていた手倉森誠監督だから出来たものであろう。まさに自家薬寵中である。
このシステム変更が的中して、ゲームの主導権を奪うことで、再逆転が成功したのだと言えると思う。
しかし、決してそれだけではないだろう。
全員に5万円という臨時の勝利ボーナスの効果などでもないだろう。
それは、各選手が各自の心の中に燃やしていた「J1昇格への勝利の執念」だったのではないだろうか。
中島の2年ぶりの2得点や、関口のドリブル突破による見事なショート、これらに触発された中原の決勝点にそれは結実したのである。
全員に5万円という臨時の勝利ボーナスの効果などでもないだろう。
それは、各選手が各自の心の中に燃やしていた「J1昇格への勝利の執念」だったのではないだろうか。
中島の2年ぶりの2得点や、関口のドリブル突破による見事なショート、これらに触発された中原の決勝点にそれは結実したのである。
それにしても、稀に見る「劇的な勝利」であった。
しかしだ、残り4試合が残っているのである。昨日で終わったかのような気の緩みは禁物である。
残り4試合にC大阪戦で見せた「J1昇格への勝利の執念」を最後まで燃焼させて欲しい。
狙うのは、3位の入れ替え戦進出では無く、山形を抜いての2位の自動昇格である。
全選手、特に手倉森誠監督、調子に乗り過ぎて崩れることにも警戒をしよう。
「勝って兜の緒を締め直して」残り4戦に臨んで欲しい。
ここまで来たら、絶対にJ1昇格を摑もう!
しかしだ、残り4試合が残っているのである。昨日で終わったかのような気の緩みは禁物である。
残り4試合にC大阪戦で見せた「J1昇格への勝利の執念」を最後まで燃焼させて欲しい。
狙うのは、3位の入れ替え戦進出では無く、山形を抜いての2位の自動昇格である。
全選手、特に手倉森誠監督、調子に乗り過ぎて崩れることにも警戒をしよう。
「勝って兜の緒を締め直して」残り4戦に臨んで欲しい。
ここまで来たら、絶対にJ1昇格を摑もう!
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