津田さん優勝 仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門

津田さん優勝 仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門

6月24日6時13分配信 河北新報

 第3回仙台国際音楽コンクール(仙台市など主催)は23日、仙台市青葉区の市青年文化センターでピアノ部門ファイナル最終日を行い、仙台市出身で東京芸大大学院在学中の津田裕也さん(24)が優勝した。東北出身者の優勝は初めて。

 2位はルー・イチュさん(25)=台湾=、3位にオクサナ・シェフチェンコさん(20)=ロシア=が入った。

 4位はイリヤ・オフチニコフさん(24)=ロシア=、5位はリー・カリン・コリーンさん(26)=中国=、6位はビャーチェスラフ・グリャーズノフさん(25)=ロシア=。セミファイナル(12人出場)での投票による聴衆賞には津田さん、シェフチェンコさん、アレクサンドル・オスミニンさん(25)=ロシア=が選ばれた。

 津田さんは東北学院中・高(宮城)を経て東京芸大に進学、2001年に日本音楽コンクールで3位入賞した。04年の第二回仙台国際音楽コンクールは、聴衆賞を得たがセミファイナルで敗退。2度目の挑戦で栄冠をつかんだ。

 コンクールはバイオリン・ピアノ両部門ですべての審査日程を終了。24日午後2時から、ピアノ部門1―3位入賞者によるガラコンサートが仙台市青年文化センターで開かれる。

<本当にうれしい/津田裕也さんの話> 優勝は本当にありがたく、うれしい。一緒に演奏してくれた指揮者の先生や仙台フィルハーモニー管弦楽団の皆さんに、深くお礼を言いたい。温かく見守ってくれた仙台の皆さんにも感謝している。 


 津田君のベートーベンピアノ協奏曲第4番、思わず聴き入ってしまうような素晴らしい演奏でした。見事1位です。

 最初の出だしの部分はそれ程ではなくちょっと不安も感じたのですが、オーケストラの演奏の後のピアノのフレーズに入った途端「凄い、素晴らしい」と」思ったのです。
 なんと言うか、1音1音が実にクリアで濁りが無く、メロディーをきちんと歌い上げているとでも言うのでしょうか。
 この前の演奏者のグリャーズノフさんも同じ曲を演奏したのですが、格段の違いを感じました。グリャーズノフさんのは、ペダリングはさほど変わらないと思うのですが、1音1音が聴き取りにくく不明瞭な感じに聴こえ、この曲はこんなものだったかなあと思いながら聴いていたのです。因みにグリャーズノフさんは6位でした。
 その後での津田君のあの演奏は目を覚まさせんばかりに輝いていました。
 津田君のあのひ弱そうな見かけからは想像もつかないダイナミックな演奏です。どこか、審査委員の小山美稚恵さんを思わす感じがあったようにも思いました。
 小山さんの演奏も見かけとは違い男性的な力強さがあって、1音1音が凄く明瞭であったように思います。あの腕っ節なんかの筋肉も凄いですよね。
 それに、津田君のあの独特な終止符でのポーズも決まっていました。何か、阿波踊りか花笠音頭の手つきのようなあのポーズです。どこかユーモラスでもあります。

 第3回目にして遂に日本人から1位が出ました。しかも東北出身者で地元仙台からです。
 この夢のような出来事に、審査発表会場はどよめきました。1時間遅れで始まった審査発表。6人のファイナリストの内5人目の2位の発表があった瞬間、残りの1位津田君が決まり会場からはどよめきやら拍手が湧き起こったのでした。

 梅原仙台市長からは「国際コンクールに相応しいコンサートホール」を仙台に建設する話がありました。
 現会場である仙台市青年文化センターは、確かにこのコンクールの格式からすると役不足な感は否めません。新コンサートホールは必要なのでしょう。
 ただ、久しぶりに来たこの仙台市青年文化センター、以外に音響がいいのにも気が付きました。舞台の上は天然木製、天井は案外高く、側面の壁は音を拡散させる形状の大きく波打ったコンクリート。重低音がズシーンと響き、ピアノや弦楽器や管楽器の音色が泡立つように心地よく響いていました。

 地元という地の利とかはあったのでしょうが、日本の津田君の優勝とその素晴らしい演奏を聴くことが出来てとてもよい音楽のひとときでした。
 

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