that was a very sour wine

CG : That was a very sour wine

 

 

若いという事は良いことです。しかし知識や経験が浅く、とんだ失敗をすることも多々あるのでしょう。

二十代前半の頃の事です。お酒も飲み始め、アルコールを何でもかんでも飲み漁っていた頃の事でした。

 

ステレオが置いてある部屋(音楽を聴く事はかなり少ない)の茶箪笥のガラス戸に置かれてあったボトル。

ウィスキーなどと一緒にあった白ワインがありました。父親が何処からかの頂き物で置きっぱなしだった。

 

いつか飲んでやろうと狙っていたボトル。そう、今日はテレビで2週連続での映画の放送がある日だった。

名画『風と共に去りぬ』です、これを鑑賞しながらその“白ワイン”を飲もうとグラスを用意したのです。

 

僕の部屋にあったのは小さなブラウン管テレビでした。今だったら“昭和レトロ”を感じさせる雰囲気です。

時間通りに名画『風と共に去りぬ』が始まりました。そして、グラスに注いだ白ワインとおつまみがある。

 

10年以上も前から日当たりのよい部屋に置いてあったワインでした。最初の一口で“酸っぱい”と思った。

でも、ドイツワインってこんな味なのかと自分に言い聞かせて、おしゃれな気分で味わって飲んだのです。

 

“白ワイン”(ドイツワイン)を飲んだのは初めてでした。今、考えると“とんだ失敗”だったのですね。

この時僕が飲んだのは“酸っぱくなったワイン”、つまり古くなって“食酢”になった“ビネガー”だった。

 

グラスに“酢”を注いで気取りながら名画『風と共に去りぬ』を鑑賞していた。しかも1瓶空けました。

以来、暫くは白ワイン(ドイツワイン)はこんな味なのだと、誤った認識を持つことになってしまった。

 

人類は太古から“発酵食品”を発明し食して来ました。特に日本人は“大豆”を発酵させて食しました。

消化しにくい大豆のタンパク質を「納豆」や「味噌」、「醤油」、「豆腐」に加工し吸収して来たのです。

 

但し“発酵”は“腐る”と紙一重です。やはり昔、戸棚にあった“水玉模様の大福”を食べた事があります。

“綺麗な青い水玉模様”でした....アオカビですね。食べた僕がバカでしたが、食あたりはしませんでした。