CG : TOKYO SKYTREE & SAKURA
東京の狭い敷地に建設する高さ634mの巨大なテレビ塔。課題となる耐震性を五重塔の構造を採用し挑む。
学者肌のエース設計者と選りすぐりの職工たちが技術の粋と情熱を尽くして“難工事”に挑む姿を綴る。
この「東京スカイツリー」の建設のドキュメンタリーを見て思い出した事があった。随分昔の事だった。
かなり年齢が離れた人なのだが「東京タワー」の建設に塗装工として参加した事を自慢してた人だった。
「あの東京タワーに登ってペンキ塗ったんだよ」と彼は語った。若干20代の頃の情熱を漲らせていた。
彼はクレー射撃が得意で日本代表として世界大会に参加し団体戦で取ったというメダルを見せてくれた。
しかし「東京オリンピック」の代表は逃したそうで、それで挑んだのが“東京タワーのペンキ塗り”だ。
大手家電メーカーで製造部長を勤め上げ退職後に技術コンサルタントをしていた。その頃に知り合った。
1年間程、その彼からコンサルをマンツーマンで受けていたのだった。“熱い人”でまさに職人肌の人。
新プロジェクトXに登場した2人の職工さんに似ていた。“昭和の空気”を感じる。彼らも昭和世代だ。
「東京スカイツリー」が日本の古代建築の「五重塔」の“耐震構造”を模して作られた事は知っていた。
しかし、職工さんたちが反目しあい“お花見の宴”で打ち解けあい“ワンチーム”になった事に驚いた。
「新プロジェクトX」は平成以降の失われた30年の時代の偉業を描くが、彼らはまだ昭和で育った世代だ。
“昭和の情熱”を引き継いでいる。僕が心配しているのは“失われた30年で育った”世代なのであるが....
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