「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」~「夜想曲 嬰ハ短調 遺作」という構成になっている。
まるでコンサートに行ったかの様な「ヤン・リシエツキ」の演奏会プログラムを楽しむ事が出来るアルバム。
ショパンの故郷ポーランドへの郷愁と重ね、哀愁に満ちたカナダのポーランド人「ヤン・リシエツキ」の演奏。
だが、「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」は僕が想像していたイメージとは違っていた。
大好きな曲なのだが、僕がよく聴いていたのは「中村紘子」の演奏だった。どうしてもこのイメージがある。
僕が日本人でポーランド人でない為なのだろうか。もっとドラマチックな展開を期待してしまっていた様だ。
「夜想曲 嬰ハ短調 遺作」についても“先入観”があった。映画『戦場のピアニスト』のイメージがあった。
ドイツ人将校の前でユダヤ人スピルマンが“命乞い”で演奏したあのイメージだ。鬼気迫る演奏であった。
曲のイメージというのは、人生の中や生活の中で形成されるものなのだろう。「リシエツキ」と違っていた。
多分、彼のこのコンサートを聴きに行ったならば残念だが“ガッカリ”したのかも知れない。難しいものだ。
フレデリック・ショパン
(1)アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ ト長調/変ホ長調 作品22
(2)ロンド・クラコヴィアク ヘ長調 作品14
(3)モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》の〈お手をどうぞ〉の主題による変奏曲 変ロ長調 作品2
(4)ポーランド民謡による大幻想曲 イ長調 作品13
(5)夜想曲 嬰ハ短調 遺作
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