「ヤン・リシエツキ」16歳でグラモフォンでCDデビュー。ピアニストのデビューには2通りあると思う。
『ショパン・コンクール』の様な国際コンクールで1位になる。その前に大手レーベルと専属契約をする。
「ヤン・リシエツキ」は後者のタイプである。所謂“青田刈り”でそれ以後コンクールへは出場出来ない。
そういう契約なわけで、逆に『ショパン・コンクール』に出て2位などになったら“キズ”が付いてしまう。
「ヤン・リシエツキ」は13歳から2年連続でワルシャワのショパンとそのヨーロッパ音楽祭に招かれた。
そこでショパンの協奏曲を演奏している。既に『ショパン・コンクール』での1位の予感さえしたのだ。
その「リシエツキ」のモーツァルトである。年齢からもモーツァルトが合っていて得意の協奏曲でデビュー。
ピアノ協奏曲20番&21番は「内田光子」でよく聴いていたが「リシエツキ」は明るく瑞々しい演奏だ。
モーツァルトは時代的違いもあって“退屈”になってしまう事があるのだが、彼の演奏はそうはさせない。
スリル満点とでも言うか“感動”の連続の中で楽しませてくれる。これこそ彼の音楽なのだと感じさせる。
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