Lisiecki Beethoven

このジャケットと同じアルバムを持っていた。『ポリーニ:ベートーヴェンピアノソナタ30~32番』だ。

演奏も最高だがピアノの音がとても美しいアルバムという印象を持っていて、これにつられて購入したのだ。

 

しかし「リシエツキ 」の演奏を聴いて、とても“ついでに”購入する様なアルバムでない事に気付いたのさ。

“凄い!”と感じた。インパクトが凄かった。精密なテクニックで流れる様に弾きながら高らかに歌ってる。

 

第1番はあまり聴く機会が無いのだが、もう既にここで“虜に”なってしまった。「リシエツキ 」最高!

こんなベートーヴェンピアノ協奏曲は初めてだ。第4番や第5番はもう完全に彼のピアノに嵌り浸っていた。

 

で、当然ながら「 ヤン・リシエツキ」というピアニストに興味が沸き、彼のアルバムを漁り始めた次第だ。

『ショパン:エチュード集』を聴いた時、これまで聴いていた「ポリーニ」を超えていると感じたのだった。

 

ショパンのエチュード集は「ポリーニ」版が最高でこれを超えるアルバムは出ないとさえ思っていたのだ。

調べてみると、ドイツ・グラモフォンでは「ポリーニ」版以来のショパンエチュード集アルバムなのだそう。

 

「さもあらん」と納得した次第だった。グラモフォンにして「ポリーニ」版を超える演奏が無かったのだ。

リシエツキ 」は若いピアニストで録音は多くはないが、既に彼の6つのアルバムを集めて、聴いている。

 

ベートーヴェンピアノ協奏曲第4番は「リシエツキ」にとって意外なデビューを飾った思い出の曲だろう。

「アルゲリッチ」の代役として演奏したのだ。否、これも後から知った事で、巨匠が彼をデビューさせた。

 

何と言ってもピアノの音が澄んでいてとても美しい。「ブレンデル」の様に柔らかいがさらりと弾いてる。

どの曲を聴いてもこれまでの演奏家と次元が違うと感じる。「リシエツキ」は21世紀を飾るピアニストだ。







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