「ヤン・リシエツキ」、僕のこれまでのショパン練習曲のイメージを一変させてしまったアルバムである。
兎に角、凄い!ショパン練習曲をまるでポロネーズの様に聴かせている。ピアノで囁き、吠えて情感豊かに。
僕にとって、ショパン練習曲と言えば「ポリーニ」版がリファレンスだった。完璧な演奏だと信じていた。
だが、この「ヤン・リシエツキ」を聴いたとき(昨日だ)そのイメージが吹き飛び、一変したのであった。
こんなに情感豊かに、ポーランド風とでも言うのだろか、聴き手の心に感銘を与えるショパン練習曲なのだ。
「ショパン練習曲集」は単なる練習曲なのではない。至高の“芸術作品”なのだと認識を改める事になった。
「ヤン・リシエツキ」はポーランド系のカナダ人で28歳の若手ピアニスト。録音時は若干17歳だった。
ドイツ・グラモフォンにとって「ショパン練習曲集」全曲の発売は、あの「ポリーニ」以来の快挙なのだ。
「ヤン・リシエツキ」のコンサートデビューも衝撃的だった。あの「アルゲリッチ」の代役での演奏だった。
「アルゲリッチ」が病欠したのだったが、意図的だった気がする。「アルゲリッチ」が彼をデビューさせた。
「ヤン・リシエツキ」のアルバムは未だ多くはないが、僕はそれらを漁り始めていて、他に2つ持っている。
「ベートーヴェンピアノ協奏曲全集」と「モーツァルトピアノ協奏曲20&21番」でこれから視聴をする。
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