この画像は『Corel PaintShop Pro 2022 』の「AIアップサンプリング」を使って写真を高解像化した例である。
画面の左半分がオリジナルで右半分が変更後だ。16倍拡大で338×338 Pixが5408×5408 Pixになっている。
元写真はEOS R6で撮影した5472×3648 Pixのサイズで、全体を16倍なら87552×58368 Pixの画像になる。
比較すると、瞳の辺りで顕著だがモザイク状の画像が右半分で“滑らかに拡大”されているのが確認出来る。
最近のPCソフトによる画像の“高解像化”はAI(人工知能)によって技術的に大きな進化を遂げている。
『Corel PaintShop Pro 2022 』と『Adobe PhotoShop 2022』を使っているが、前者の方が優れている様だ。
EOS R6の画像は2000万画素だが『Corel PaintShop Pro 2022 』での16倍の拡大画像は50億画素である。
「AIアップサンプリング」の倍率は任意に設定が出来、2倍以上で高解像効果が確認出来ると言われている。
一方、光学系で拡大する「エクステンダー」(一般的にはテレコンバーターと呼ぶ)の場合を考えてみる。
1.4倍と2倍があり、それぞれ装着する望遠レンズの焦点距離を1.4倍と2倍にして拡大する事が出来る。
しかし、「エクステンダー」は装着する望遠レンズの画質を若干劣化させる。1.4倍の方が劣化が少ない。
ここで「エクステンダー×2.0」を使う場合と「AIアップサンプリング」で2倍に拡大する場合を考える。
「エクステンダー×2.0」を使う場合は画質が“劣化”するが「AIアップサンプリング」は画質が向上する。
更に「エクステンダー×2.0」の場合は撮影条件が2段分暗くなるが「AIアップサンプリング」は関係無い。
答えは明確である。「エクステンダー」を使うよりも、後処置での「AIアップサンプリング」の方が良い。
只、「AIアップサンプリング」は“補間”という方法で近似的な高画質化なので画素数が増える事ではない。
ここに筆者は“高額な上に画質が劣化”する「エクステンダー」の“不要論”を唱える事に至ったのである。
同じ事はミラーレス一眼の“高画素化”にも一石を投じる。高額な高画素カメラについても検討の余地がある。



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