前回の諏訪内晶子の『詩曲(ポエム)』で、僕は『ストラディバリ』よりも『グァルネリ』が好きだと書いた。
しかし、この諏訪内晶子の“シベリウス”を聴くと改めて『ストラディバリ』の凄さに気づかされたのだ。
冒頭の緊張感ある入りから一気に盛り上がって行く場面だ、これは絶対に『ストラディバリ』なのだと思った。
『ストラディバリ』の切れ味鋭い響きはこの曲の雰囲気を出しており『ストラディバリ』でなければ出せない。
勿論『ストラディバリ』と『グァルネリ』の音に違いは、素人が一言二言で表現出来るレベルのものではない。
しかし、ヴェートーベンやメンデルスゾーンなら『グァルネリ』、シベリウスなら『ストラディバリ』だろう。
視聴して『詩曲(ポエム)』よりも『シベリウス&ウォルトン ヴァイオリン協奏曲』の方が感動が大きかった。
ヴァイオリニスト諏訪内晶子の個性とシベリウス・ヴァイオリン協奏曲の曲想、『ストラディバリ』が共鳴した。
ウォルトンのヴァイオリン協奏曲は初めて聴く曲だった。この作曲家は“映画音楽”で馴染みがあったらしい。
『空軍大戦略(Battle of Britain)』『逃げたらいやよ(Escape Me Never)』『お気に召すまま(As You Like It)』
諏訪内晶子の『J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲)』が1月19日に発売される。
これがグァルネリ・デル・ジェズ『チャールズ・リード』(1732年製)での初録音となる。とても楽しみだ。
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