Portraits In Jazz 1-Step [album art print front]

ここ2カ月程、このビル・エバンス・トリオの『ポートレイト イン ジャズ』に嵌ってしまい、よく聴いていた。

実は、このアルバムを聴いたのは、その2か月前が初めてだった。ジャズを聴いてこれ程に感動したのも初めて。

 

しかし、丁度パソコンが故障してしまい、PCオーディオが聴けない時期でもあった。別の方法で聴いたのだ。

Amazon Music をモニターテレビに繋いでサブ・スピーカーのBose Companion 2 Series III で聴いた。

 

このBoseのミニ・スピーカーはアンプ内蔵のアクティブ・スピーカーで、モニターのジャック出力に繋いだ。

しかし、それまで聴いていたB&W+アキュフェーズの高級オーディオの音とは比べるべくもないレベルだった。

 

そこで、何とかしてBoseのミニ・スピーカーを聴けるレベルにしようと、色々と工夫を試みたのだった。

結局、御影石板(ミニ)とスパイク・インシュレーター、高音質のライン・ケーブルで音質改善が出来た。

 

パソコンが直りAirpulse/A100 BT5.0を購入したのだが、そのセッティングにはこの時の経験が反映している。

しっかりしたスピーカー台、最高級のUSBケーブルなどで、最初からAirpulse/A100 BT5.0を鳴らし込んだ。

 

さて、ビル・エバンス・トリオの『ポートレイト イン ジャズ』である。これはLP時代の古き作品である。

最新のシステムで鳴らしても素晴らしいのだが、やはり、LPレコードで聴きたい、そんな衝動を感じるのだ。

 

レコードプレーヤーにレコード針を降ろしMCトランスと真空管アンプで増幅して聴く。それが合っている。

筆者はオルトフォンのカートリッジを聴いていた、が真空管の音は聴いた事が無い。そんなに古くはない。

 

しかし、最近の真空管ブームは解る様な気もする。LP時代の音はもっと丸く聴き易かった、そんな印象がある。

デジタルの技術の進歩は、昔とは比べ物にならない音質の向上を生み出している。これは疑うべきもない。

 

だが、音というのはアナログである。人間の耳もまたアナログなのである。デジタルでは音は出せないのだ。

オーディオ装置の最終段階、つまりアンプの最終段とスピーカーはアナログになる。でないと音にならない。

 

スピーカーは電気信号を空気の振動、即ち、音に変換する装置である。そこには根本的な問題点を含んでいる。

スピーカーの振動版は質量を持っているのである。その為、慣性が働き急激なパルス的な動きが苦手である。

 

恐らくパルス波が入れば振動版は追従出来ずに歪んでしまう。実はこれがオーディオの根本的な問題である。

アンプの最終段の出力が丸い真空管の様なものだと、振動版がうまくグリップ出来て良い音に聴こえる筈。

 

デジタル全盛のヨーロッパや日本で、真空管アンプが流行っている理由がここにあるのではないだろうか。

真空管の丸い音が、レコード・カートリッジ音が聴き易いと感じるのには理由があった、という結論である。




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